非常用自家発電機についての法令のまとめ、
毎年点検義務の対象建物について。
コラム1では「非常用発電機の点検義務をご存じですか?」ということでしたが、要するに毎年点検が必要ということです。コラム2では「あなたの建物は大丈夫ですか?点検義務のある建物について」として、不特定多数の人が出入りする1000㎡以上の建物であれば、私たちにご相談頂ければ対象の建物かどうかを調査させていただきます。
法令で義務化されている毎年点検ですが、3つの方法があります。
分かりやすくイメージしていただくために、自動車を例にイラストで説明いたします。発電機も自動車と同じエンジンで動作しますので基本的な仕組みは同じです。
ただ、自動車は毎日実際に運転しているので、実際には負荷試験は必要ありませんが、非常用発電機の場合はめったに運転をしませんので、負荷試験が点検項目の1つとなっています。
非常用発電機の点検方法
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保全策点検
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負荷試験
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内部観察
点検
自動車に例えると...
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法定車検
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試運転
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オーバー
ホール
非常用発電機の点検
「3つの方法を比較」
あなたに一番マッチした方法で毎年点検を行って下さい。
何回もお伝えしますが、毎年点検の方法は3種類あります。6年に一度は必ず「負荷試験または内部観察」が義務化されています。その間の5年間の毎年については3種類の中から最低一つの点検を行う必要があります。
いざというときに動作するか。毎年継続できる費用体系か。の2点に注目して比較して選択することをおすすめします。
毎年点検3つの方法・比較表(100KVAの場合)
点検方法 |
予防的
|
負荷
|
内部
|
---|---|---|---|
点検内容 | 【各点検】 予熱栓 プラグキャップ 冷却水ヒーター 潤滑油プライミングポンプ 【その他各交換】 ※交換履歴の明記必須 |
・発電機試運転 ・停電時に必要な電力相当の負荷をかける「負荷試験」を行い、発電機の性能確認をします。 |
各部品を分解して、発電機のエンジン内部を内視鏡や目視で点検します。 かつ、部品交換や内部清掃など行います。 |
実際の 性能確認 |
✕ | ◎ | ✕ |
参考費用 | 21万円~ | 18万円~ | 180万円~ |
作業時間 | 6時間程度 | 1時間30分程度 | 56時間以上 |
作業中の 災害・停電対策 |
✕ | ◎ (40秒以内に復旧) | ✕ |
バックアップ電源の費用 | 30万円程度 | 0円 (復旧可能なため不要) |
150万円程度 |
メリット | ・各部品の劣化を確認できる | ・非常時の実際の動作が確認できる ・総務省の指導要綱が明確 |
・エンジン内はきれいになる |
デメリット | ・総務省の指導要綱が曖昧 ・非常時の実際の動作が担保されない。 |
・負荷試験を行える業者が少ない | ・総務省の指導要綱が曖昧 ・非常にコストがかかる |
弊社からの メッセージ |
点検と部品交換だけなので、動作するか心配 | 実際の状況で動作確認をするので安心 | コストがかかりすぎるのでおすすめしない |
※JLAの資料を参考
比較していただけたでしょうか?
明らかに負荷試験を行ったほうが安全面もコスト面も有利だということが分かります。
株式会社LINKでは、実際に負荷試験を行っております。
毎年の点検を負荷試験で行い、その際に簡易的な部品点検や部品の経過年数のチェックを行っています。
必要であれば、部品の交換を手配し、いざというときに確実に動作できる非常用発電機を維持しています。
内部観察については動作については安心ですが、コストがかかりすぎます。実際に発電機メーカー様から「内部観察をするとエンジン内の気密性が損なわれるため買い替えたほうが良い」とアドバイスをもらっているほどです。
株式会社LINKがおすすめする安全かつ安価な毎年メンテナンスの方法
毎年、予防的保全策で点検や部品交換をしたとしても、あくまで点検なので、非常時に動作する確認がとれません。
毎年非常時の状況を想定した負荷をかけて実際に動作を確認して、かつ劣化した部品等について都度対処していくことで、非常時に動作できる担保になります。
つまり利用者から信頼され、安心できます。
最後に:負荷試験を毎年した方が良い理由
- 非常時の状況を想定した負荷で実際に運転するので、いざという時に動作する安心感。
- 毎年負荷試験を行いつつ、定期的に予防的保全策で部品交換などをすることでさらに安心。
- いつ部品を交換したのかデータを保管しているので交換の時期が把握できる。
- もちろんコンプライアンスを守ることで、施設の利用者に安心していただく。
- ひいては、いざというとき初期消火や安全な避難で人命を守る。
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